リュウセイズム

シンガーソングライター・二胡奏者 柳 静(りゅう・せい)の活動報告

歌姫の信念


クリスマスも過ぎた月曜日の夜
阿佐ヶ谷のYellow Visionにて行われた即興イベント
The Tokyo Improvisers Orchestra Small Selection #2 歌姫と遊ぶ
に参加して来た。


お店に入るとお店の方以外いなくてかなり不安に思っていたところに
あとから出演者の方達がいらっしゃった。


1巡目は3~4人の小編成の短いセッションから入り
2巡目はさがゆきさんが出ずっぱりで入る。
さがさん、パワフルだし手数もたくさん持ってる。


皆さん耳が肥えているのでチューニングが狂ったらすぐわかるので
内心ヒヤヒヤしていた。
しかし、楽器が珍しいせいか特性としてとらえて頂けたようだ…


そして最後にみんなでセッションしようということになり
世界共通の即興の指揮法をいくつかおしえてもらう。
ひととおり終わったところで、さがさんが再び登場!
と思っていたのだが…


ふざけんじゃねぇ!こんなのインプロじゃねーよ!!!


というさがさんの怒号が飛んだ。


人に指示されてその通り弾きたいなら会社員でもやってろ!
自分の出したい音を出すのがインプロじゃねぇのかよ!
自分の命かけて音出してみろよ!

一瞬、血の気が引いた音がした。
普段ならこんなに怒鳴られると帰りたくて帰りたくて仕方なくなると思う。
でも、さがさんの言ってることは正しいと思ったし
どうすればいいかわからないなりにこの人の持論は聞かなくてはならないと思った。


こんなの続けるのなら帰る!とまで言っていたところで
ドラムの方が機転を利かせて演奏を始めなかったら
どうなってたかわからなかった。


確かにその後の音はものすごくパワフルで
みんなで『よかったね』と素直に言い合える音だった。


さがさんもニコニコしながらみんなにハグしてた。


自分は向井千惠さんの二胡の演奏に触れて弾き方を変えた。
さがゆきさんのあの怒号に触れて音の出し方が変わって行くかもしれない。
2016年、年の瀬のターニングポイント。